新卒看護職員臨床研修制度について

新人看護職員研修制度について

平成22年度より新人看護職員を対象とした研修制度を行っています。

平成29年度より看護技術を映像で確認・習得できるe-ラーニングシステムを導入しています。

研修制度の特徴

当院の研修制度の特徴は、新人看護職員一人ひとりを大切に育てるという理念のもと、集合研修と各部署の指導を連動させ、看護実践の力がつくように研修を構築していることです。

毎月1回の充実した集合研修

新人看護職員の皆さんが基本的な看護実践能力を着実に身に着けられるよう、1年を通して様々なスキルトレーニングを行っています。採血や点滴などの基本手技はもちろん、フィジカルアセスメント、急変時の対応、膀胱留置カテーテル挿入、輸液ポンプやシリンジポンプの取扱いなど、実際に現場で使用する器材を用いて研修を行いますので、すぐに臨床で活かすことができます。
また、自分で考え行動できるナースになれるよう、後半になるとロールプレイングやグループワークを中心とした研修を行い、倫理や患者の意思決定支援などを分かりやすい形で楽しく学んでいきます。
ストレスマネジメントの研修では、お互いにストレスや不安、とまどいなどの心境を語り合い共有していきます。これらの研修では、自己の性格の傾向や専門職業人として抱えるストレスの特徴などを知り、自分自身が看護師としてどのように頑張っていけば良いのか、臨床心理士からの講義や専門的なアドバイスが受けられます。
新人看護師対象の研修以外にも、年間を通してたくさんの研修が開催されていますので、自分が興味のある研修に参加することができます。

個人の成長に合わせた各部署研修

配属された部署ごとに、科の特性が学べるよう技術チェックリストを用いて、一つひとつの看護技術を最初は見学し、次は先輩から指導を受けながら実施、徐々に独り立ちできるように指導していきます。医師や先輩看護師が疾患や解剖生理、患者指導の方法など、その科の特性に応じた勉強会を開催してくれます。

シャドウ夜勤

5月連休明けより開始し、研修期間中に月2回程度《体験》します。

組織が分かるローテーション研修

配属部署を決定し勤務表を固定した上で、各科外来、救急外来、放射線科・内視鏡室、ICU、手術室などをローテーションしながら各部署の特色を学びます。ローテーション研修をすることで、自分の配属部署と他部署がどのように関連しているかが分かり、組織全体が理解できるようなプログラムになっています。

皆さんの成長をサポートするたくさんの担当者

当院では、新人看護職員の皆さんを多くの先輩看護師がサポートする体制を取っています。それぞれの役割を簡単に紹介します。

◆ チューター

チューターは、新人看護職員の皆さんの身近な相談役として、仕事の仕方や学習方法、生活面や精神面などの相談や支援を行います。

◆ 実地指導者

実地指導者は、新人看護職員の皆さんの基礎教育や集合研修での学びを臨床の現場に聯動させられるよう支援し、臨床実践に関する実地指導、評価等を行います。

◆ 教育担当者

教育担当者は、研修制度の方針に基づき、集合研修や各部署で実施される研修の企画・運営を中心となって行う人であり、新人看護職員の皆さんや実地指導者への助言及び指導・評価を行います。高い看護実践能力を有し、リーダーシップや教育的役割を発揮できる人で、各部署に1名以上います。

◆ 研修責任者

研修制度全体の策定・企画・運営・実施・評価の全ての過程における責任者であり、新人看護職員、実地指導者、教育担当者への指導・支援を行います。

新人看護師の1年間の目標

  1. 専門職業人としての自覚を持ち、責任ある行動がとれる
  2. 患者の気持ちや痛みを理解し、安全に援助が実施できる
  3. 職場に適応し、援助を受けながらチームメンバーとしての役割を果たすことができる
  4. 自己を振り返ることで気づきを得て、課題を見出すことができる

研修内容一部紹介

◆ 研修の様子

ストレスマネジメント研修

グループワークで悩みを共有、解決方法について話し合います。
臨床心理士からのアドバイスも受けられます。

FAST(First Aid Support Team)による市民救命士講習会

この研修は院内で開催しており、救急認定看護師から直接指導を受けます。
また、この研修を修了すると、市民救命士の資格を取ることができます。