循環器内科
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸(SAS)とは、夜間睡眠中に10秒以上の呼吸に伴う鼻孔もしくは口のレベルでの気流が停止した状態をいい、それが就寝中に5回以上見られるものを睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼びます。
呼吸努力はあるものの、咽頭レベルでの機能的、形態学的異常、肥満などにより気流が停止する閉塞型、重症心不全や脳血管障害などにより呼吸努力が消失し気流が停止する中枢型、その両方が混在する混合型に分類され、男性に多く、約3%の有病率があるといわれています。
症状としてはいびき、夜間の中途覚醒、日中の過眠傾向、起床時の頭痛などがあります。
なぜ睡眠時無呼吸はよくないのか?
以前は日中の過度の眠気のため、大事な会議中に眠ってしまったり、新幹線の運転手がそのためオーバーランをしたり、長距離トラックの運転手が交通事故をおこしたり、またそのことで仕事の面での不利益を被るといった社会的な側面がクローズアップされることが多い病気でした。
しかし、近年、睡眠時無呼吸による夜間の動脈酸素飽和度の変動や交感神経の持続的な興奮が高血圧、糖尿病などの生活習慣病、不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管疾患と密接に関係していることが分かってきて、これらの疾患の危険性を減らす意味でも正確な診断・治療が必要であると考えられるようになってきました。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断
アンケート形式の質問紙法、簡易型の動脈酸素飽和度測定(パルスオキシメーター)などがありますが、確定診断にはポリソムノグラフィーという睡眠中の各種パラメーターを測定する機器を用います(検査の項に詳述)
睡眠時無呼吸の治療
減量、マウスピース装着などもありますが、CPAPと言われる鼻(もしくは鼻、口の両方)を覆い、一定の圧の空気が流れてくる人工呼吸機器の装着がスタンダードとなってきています。
最初のうちは違和感があるかもしれませんが、これを装着し、睡眠することで日中の眠気や起床時の頭痛が軽減されます。
睡眠時無呼吸外来では
質問紙法、パルスオキシメーターによるスクリーニング、1泊入院でのポリソムノグラフィー、CPAPの導入・評価を行い、その管理と他生活習慣病のフォローアップも行っていきます。
診察について
完全予約制で診療しています。予約については、地域医療連携室までお問合せ下さい。
地域医療連携室 078-781-1411